2016 MODERN GOLF SUMMIT IN MANILA

まず初めに、テリー氏を紹介してくれた友人に感謝の言葉を述べたいと思います。テリー氏を紹介してもらえなかったら、今回のサミットには参加してしていないでしょうし、PGSTのイベントも行られなかったと思います。本当にありがとう御座います。

今回の初めて参加したゴルフコーチングサミットは私にとってとても素晴らしい経験をさせて頂きました。

Golf Magazine “Innovators in GolfのTerry Rowlesをはじめ、2016PGA Teacher of the yearのMike Adams・Every Shot Counts(ゴルフ革命)の著者Mark Broadie・2015 PGA Philadelphia Section Teacher of the Year. US Kids MasterのJohn Dunnigan・PhD in Orthopedic Biomechanics(整形外科バイオメカニクス)のDr Scott Lynn・PRINCIPAL MOTOR LEARNING SCIENTIST,(知覚運動学習) USA Track & FieldのDr Will Wuと名だたるコーチ及び教授の話を聞かせてもらう事で、私自身が更なるスキルアップをし、お客様にゴルフと言う競技をどのように楽しんでもらえるかを改めて考えさせられる貴重な3日間でした。私はテリー氏の紹介もあって幸せな事にホテルも一緒だったので、長い時間一緒に過ごすことが出来ました。朝から晩までスイングの話や、ジュニアゴルフのあり方、身体に負担をかけないトレーニング方法、飽きない練習ドリルと言った様々な話を聞くことが出来ました。特に驚いたのは、朝食の時間から、John氏がMike氏にジュニアのスイングを見せると、皆が集まって、スイングについてディスカッションが始まりました。それぞれの意見を聞きながら、動画に映っていた子の最善を尽くす事にビックリでした。PGAのツアープロばかりをコーチングするのではなく、ジュニアから一般ゴルファーまで全て同じようにコーチングする意識の高さが素晴らしかったです。PGA Teacher of the yearを受賞し60歳を過ぎたMike氏ですら、未だに吸収して進化をしているのです。これから各分野のプロフェッショナルから聞いた話をHPにアップしていきますので、是非、読んで頂ければ幸いです。

マークブローディ教授の話

(ゴルフ データ革命)の著者でもあるマークブローディ氏のお話を聞くことが出来ました。

一番最初に見せられた表は下記の表でした。どのプレイヤーが最も稼いだと思いますか?

 GolferA GolferBGolferC
Fairways62.9%(69位)66.3%(29位) 67.8%(18位)
Green regulation12.2(24位)12.4(10位)12.0(37位)
Putts per round28.85(48位)29.10(88位)26.68(31位)

恐らく大半の方が、GolferCを選択すると思います。しかし結果は、Aの選手が最も稼いだのです。

Aの選手はTiger Woods選手で16試合に出場 5勝 $8.5億稼ぎました。

Bの選手はBrendon de Jong選手で30試合に出場 0勝 $1.8億稼ぎました。

Cの選手はJordan Spieth選手で23試合に出場 1勝 $3.9億稼ぎました。

上記の数字はあくまでも平均的な数字であって、細かい分析が出来ていないので、何が長所で何処が短所が分からないのです。そこでマークブローディ教授がスコア分析に応用した新指標がSG:Stroke Gained(稼いだ打数)なのです。     PGAではこの指標を2011年から運用を開始し、今ではパッティングの指標以外にもStrokes Gained Tee to Green(グリーンオンまでに稼いだ打数)やアプローチに関しても指標を公開しています。ではどのような指標なのかを分かりやすくWaste Management Phoenix Openを例に挙げて説明をしてくれました。

16番のパー3で3選手がバーディーを取ったのですが、それぞれのショットの貢献度に違いがあります。

 de Jong 選手Snedeker選手 Blair選手
1foot 8feet 33feet
SG:Tee shot 1.00.50.0
SG:Putting 0.00.51.0
GR 111
PUTTS 111

上記の指標にする事でより正確で、ショット別に区別する事が出来ます。プロだから必要な数字かと思う方もいらっしゃいますが、100前後、90前後、80前後のスコアの方でも分析をする事でスコアアップの近道だと思います。いやぁ~面倒だなぁ~と思いますが、簡単に出来るアプリもあるそうなので、確認して見て下さい。まずはゴルフ・データ革命の本を読んでもらえると詳しくわかると思います!

マークブローディ教授は講義の後も話す機会があり、丁寧に対応してくれました。最初に言葉をかけてくれたのは、「私の説明は分かりやすかったかい?」分かりやすいも何も、このような素晴らしい方とお話が出来るだけでうれしく、楽しい時間でした。ご本人はまだ説明不足だと思っていたそうです。残りの2日間も講義をしてくれたのですが、一般ゴルファーに向けたコースマネージメントにも関係する講義は教える立場として、非常に勉強になりました。

John Dunnigan ジュニアコーチの話

John氏はペンシルベニア州をメインにツアープロからジュニアゴルフまでを教えるコーチです。ツアープロでですとSean O’Hairを教えていたコーチです。John氏が一番力を入れているのが、ジュニアゴルファーの育成です。ジュニアゴルファー育成のスペシャリストで、2008年からはPGAのペンシルベニア州セクションのNO1に輝いています。さらにアメリカのゴルフダイジェスト社のトップティーチャーズペンシルベニアに8年連続選ばれているのです。

ジュニアゴルファーには、とにかく楽しく学んでもらうのが一番という事もあり、沢山の練習方法や伝え方を学びました。  John氏がある親から1本の電話を受けた話から始まりました。内容は「自分の息子をプロにしてほしい」と言う内容でした。John氏が年齢の確認をしたところ、驚きの返答があったそうです。息子の年齢はなんと1歳・・・John氏は笑って電話を切ったそうです。1歳の息子をプロゴルファーにしたいと言うのは親御さんの意向であって、本人の意志でもなんでもないですよね。15歳ぐらいのジュニアゴルファーでも親御さんの居ないところで子供に確認をすると、お父さんに言われてゴルフをやっていると言う子が結構多いようです。ゴルフを楽しむというよりやらされている子はそれなりのスコアにはなるが、プロにはなるのは無理とだろうと言っていました。この様なジュニアゴルファーのパターンを見放すのは簡単です。意識改革をする事で、親に言われなくても自分から進んで練習や、勉強もするようになるそうなのです。意識改革をするには、長い時間が必要になるのですが、John氏は教えていると言う感覚よりも、子供たちが学ぶ為のお手伝いをしている感覚で接しているそうです。苦しみながら教えるのでは無く、探検しながら子供たちと一緒にゴルフの楽しさを再認識するそうです。その日の夕食で隣がJohn氏だったこともあり、日本のジュニアゴルフの環境について話をする事が出来ました。日本の状況を説明すると、John氏が「スイングやメンタルを教える事も重要だが、それだけでは、クリエイティブなショットは打てるようにならないよ」と言われました。短い練習場でもボール上げて楽しむ方法もあるし、ボールの捉え方の説明をするだけで、クラブの動きを考えて、イメージをしながらスイングをするジュニアもいて、皆楽しそうに練習をするそうなのです。我々もこの環境だから出来ないではなく、この環境ならどうやって楽しくゴルフをしてもらえるかを考える努力がさらに必要だと思わされました。

マイクアダムスのコーチング

初日の一番最初に言われたことが今でも忘れられません。

マイク氏が我々コーチ陣に対して、これは持ってるよなと見せたのがスケール(メジャー)でした。我々は、周りを見渡しながら黙っていたら、誰も持っていないのかと言われたのです。スケールが無くてどうやって測定するんだ?マイク氏のバイオスイング・ダイナミックスは測定できる部分は全て測定をし、その人のバランスに合ったスイングを見出すことが重要なんです。  身長はもちろんのこと、腕の長さ、肩から肘・肘から手首、腰の回転角度、スタンスの幅(適正なスタンス幅を計測する方法があるんです。)と書ききれないほど全てを測定します。コーチ陣から1名選ばれて、測定をしたのですが、彼がスイングする前にマイク氏はどの様にスイングするか全て言い当てたのにはまるでマジックのようで驚きと衝撃でした。個々の体の作りは違いがあり、誰かの真似をしようとしても出来ないスイングがあることは明白で、近いスイングを自分なりにアレンジする重要性も感じました。2日目に話していた内容で一番印象に残っているのが、第一声でブッチハーモンやデイビッドレッドベターをみんなはどう思うか?聞かれました。初日同様みんなが周りを見渡し、2016PGA Teacher of the yearを目の前にしてあなたが一番と叫びたくなる空気が流れていましたが、マイク氏が何で素晴らしいコーチだと言わないんだ!と言ったのです。彼らは、20人以上のメジャーチャンピオンを育てたコーチじゃないか!ツアープロもいちゴルファーとして更に良い結果が出るようにツアーコーチも全力を尽くしているんです。ただ間違った解釈や伝え方で合わない場合があるのも今までの教え方までだとマイク氏は思っているようです。今は最新機器(トラックマン・フライトスコープ・S2M・3Dモーション)で全ての計測が出来るようになってきたからこそ、選ぶコーチが分かれてくるのです。今まではビデオカメラでトップの位置やダウンスイングのクラブの位置だけを確認していましたが、それが合っているかは分からず、Guess(推測)で判断していました。測れるものは全て測ることでいち早く理解し、スイング作りに役立てているのです。アメリカのコーチングは、惜しみなく自分の教え方や研究、実験結果を全て教えてくれます。マイク氏が試した結果を我々に伝える事で、コーチングが間違った方向性に行かないように伝えてくれる素晴らしい方でした。